Spiritually Enlightened?

主に洋楽アーティストの歌詞、インタビュー、レビュー和訳をしつつ、英語学習をしていこうと企むブログ。留学や一人旅など海外で得た体験なども書いていきます。私にしか書けないことを、ゆるーく好きなように。

洋楽紹介&歌詞対訳 - From Under Liquid Glass / Peace

 

 

新年明けましておめでとうございます!

Mimuです!

 

2018年になって早1週間が過ぎましたが、

今のところ寝るかYouTubeか英語勉強かしかしてないです。

ごろごろ正月最高ですね。

そんな日々も明日が最後になるので、

最後までしっかりだらだらしようと思います。笑

 

そして、去年末に始めたばかりのこのブログですが、

これから自分の勉強のため+たまたま見てくれた誰かの役に立てるように、

じっくりマイペースに更新していこうと思います。

どうぞ宜しくお願いいたします🐶

 

 

さて、過去記事は全て一人旅のお話でしたが、

新年ということでトピックを変えて、

私の好きな曲のご紹介&対訳をしようと思います!

記念すべき1曲目は少し迷ったのですが、

先月出たばかりということでPeaceの新曲にしました。

また、せっかくなのではじめにバンド紹介もしてみたいと思います。

では、挨拶が長くなりましたが初対訳いってみよー!

 

 

 

 Peaceってどんなバンド?

 

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 (左:サム、真ん中上:ドム、真ん中下:ハリー、右:ダグ)

 

Peaceはイギリス・バーミンガムという地方工業都市の近く、

ウスターという街出身の4人組インディーロックバンド。

これまでにアルバム2枚をリリースしていて、

今年3枚目が出る予定らしい(?)。

ボーカルギターのハリー・コイザーとベースのサム・コイザーが兄弟で、

ハリーの方が弟です。

コイザー兄弟は幼い頃から暇潰しに色々バンドを組んでいたようで、

ピースの前身バンドについてはハリーとドムが高校で知り合い、

そこにドムと同じ中学校だったギターのダグが誘われた形で始まったそうです。

四人ともスタイリッシュでちょっと澄ましてる?感じがあり、

初期からなんとなく飄々としてるイメージがありました。

年齢でいうとハリーが1991年4月生まれなので今年で27才になり、

ピースを結成したのが18才頃、1stが出たのが21才。

始めはなかなか人気が出ず、地元でも知られていないバンドだったそうで、

メンバーの長年の努力があってのブレイクだったんだなと 。

また、幼馴染みということでメンバー同士仲がよく、

時おりじゃれあってる様子が微笑ましいです。笑

その仲良し具合に萌えるファンも多いようで、

サマソニ時ですでにキャーキャー言われており思わず

「えっ?そういう感じのバンドなの?」と驚いた記憶があります。

今思えば確かにみんなスタイルいいしイケメンだから納得。

あと、個人的にはハリーのファッションセンスというか、

ライブでもわりとごつめのコート着ちゃう感じとかとても好きです。

 

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ハリーは髪色も黒、茶髪、金髪、赤、オレンジなど、

ちょこちょこ変えてるので見てて飽きないです。

 

さて、音楽性はというと、

基本的にはUKインディーロックで、初期はサイケ色が強かったと思います。

2ndでは更に楽曲のポップさ(すぐ耳に残るメロディーセンス)に磨きをかけつつ、

1stよりもかなり爽快な爆発力を持ったI'm a Girlという曲を作ったり、

World Pleasureという曲ではストリングスを使って壮大な音の広がり方を見せるなど、

ド派手さではないですが着実に成長していってるバンドだと思います。

ギターサウンドは元々のサイケっぽい空間的に響かせるような部分も残しつつ、

ハリーがツェッペリン等に影響を受けているので(昔からかな?)、

がんがんに歪んだロックサウンドを入れてきたり。

音楽性のバランス感覚は先輩バンドのFoalsにも通じる部分がある気がする。

本人達も好きみたいですし、影響受けた部分もあるかもですね。

そして、個人的にはハリーの声というか歌い方がとても個性的で好きです。  

少しねっとり?していて哀愁のある喉を絞るような歌い方なんだけど、

すごく真っ直ぐ声を飛ばしてくる。

ライブもなかなかしっかり演奏してて上手くて、Lovesickとか超盛り上がります。

バンド結成するまで、また結成から売れるまで時間がかかった分、

演奏技術はしっかり安定しているバンドです。

ここで、個人的にPeaceといえば!的な、お勧めの曲を少しご紹介します。

 


Peace - Follow Baby

 


Peace - Lost on Me

Lost on Meのビデオは確か優秀ミュージックビデオ賞に選ばれてた気がします。

 

 

ちなみに、私のPeaceベストソングは2ndのSomedayという曲で、

ハリーのいたいけエモすぎる失恋ソングなのですが、

当時ハリーがNME弾き語りセッションで歌ったSomedayがめちゃくちゃ良くて。

 

www.nme.com

いやあ、久しぶりにこの動画見たけど何回見てもエモいわ。

そして、横で吠える狼ドムがまたたまらん。

はじめさすがにちょっと笑えたけど。笑

Somedayは当時好きすぎてギターコピーしてよく弾き語りしてたし、

今でも余裕で弾けます。

 

バンド自体は1stの時から知ってて聴いてたしサマソニでも最前で観てたのですが、  

このSomedayで本当に好きになりましたね。

しかもその当時自分自身が失恋したタイミングだったので、

もう、沁みないわけがなかったです。笑

今まで見てきた歌詞やインタビューの様子からすると、

ハリーはなかなか繊細で女々しいキャラのようで、

わりと落ち込むと大変になっちゃうようですが、

そういうハリーが真っ直ぐな声で涙を堪えてるように歌うからこそ、

Somedayがあれだけ沁みてくるんだなとしみじみ思います。

 

 

そんなわけで、

Peaceは個人的にちょっぴり思い入れのあるバンドなのです。

 

 

新曲:From Under Liquid Glassについて

 

さて、そんなPeaceの今回の新曲は、

精神に問題を抱える人達をサポートするMQという団体とのコラボ曲のようです。

まずはミュージックビデオを観てみて下さい。

 


Peace - From Under Liquid Glass (Official Video)

 

まず、お風呂に沈んでるシーンはどうやって撮影したんだ???

と誰もが気になってしまうビデオですが、

私も分からないので今日はそこはスルーして。笑

 

イントロから淡々と繰り返されるシンプルなギターコード。

そこに重なってくるハリーの歌声。

そしてそのハリーの物憂げで喉の苦しそうな声が、

サビになるにつれ痛いほど叫ぶように、真っ直ぐ突き抜けていく。

全編通してひたすらハリーの歌声とシンプルなギターが繰り返され、

大サビではコーラスが入り壮大になって終わる。

とにかくシンプルで、

歌詞とハリーの歌声がすっと入ってくる構成になっています。

 

ハリーはこの曲について、

「2016年の春にあった自身の辛い体験をもとに作曲した」とコメントしています。

それがなんの出来事だったのかを調べてみたのですが、

どうやら2016年から付き合っている恋人が子宮外妊娠をした時期だったそうです。

(ちなみにこの恋人はThe 1975のマシューの元恋人だそう。)

あんまりゴシップは知りたくない派なので普段はこういうの調べないのですが、

曲について調べていると出てきて......そりゃつらいわ。。となりました。

この背景についてはブログを書いている今知った事実なので、

ちょっと今かなり衝撃を受けて動揺しているのですが、、(おちつけ)

この背景を踏まえて歌詞の訳をしたいと思います。

勿論、私なりの素人解釈なので間違っている箇所もあるかと思いますので、

ここはこうじゃないか?という点があればお気軽にコメント頂ければ嬉しいです。

 

 

もとの英詞

 

 [Verse 1]
Soda explodes
Everything's soaked
The camel's back is so close to broke
Held together by a thread
Nobody home
No one to phone
I'm scared to face the music alone
In my big fuckin' mental head

[Chorus]
Everybody's changing, and blooming, and moving on
Finale of a season
Is weakened and overrun
My soul must be feared
Lying in my empty room
On my broken bed
I'm left alone with my big fuckin' mental head

[Verse 2]
I was not cool
Freak of the school
I couldn't read the papers to learn
So lock me up until the day I'm dead
A toast to the girl who fucked up my heart
And tried again to fix it but instead
Just fucked my big fuckin' mental head

[Chorus]
Everybody's changing, blooming, and moving on
Finale of a season
Is weakened and overrun
My soul must be feared
Lying in my empty room
On my broken bed
I'm left alone with my big fuckin' mental head

[Bridge]
In my bones I know there's something real
But I can't control the way I feel
In my bones I know there's something real
But I can't control the way I feel

[Chorus]
Everybody's changing, blooming, and moving on
Finale of a season
Is weakened and overrun
My soul must be feared
Lying in my empty room
On my broken bed
And I'm left alone with my big fuckin' mental head

 

※歌詞はGeniusという歌詞共有サイトから引用しました。

日本語対訳

 

[Verse 1]

開けたソーダが飛び散って

全部びしょ濡れになった

もうそろそろ我慢の限界なんだ

あとたった一本の細い糸が切れればおしまいなくらいに

家には誰もいない

電話する相手もいない

音楽(※1)と独り向き合うのが怖い

まるでおかしくなっちまった俺の頭の中

[Chorus]

周りはみんな変わっていって、

それぞれ成功して人生の花を開かせて、

そして次へと向かっていく

季節の終わりはすでに弱まり、

すっかり枯れきってしまった

俺の魂は幸せに飢えてる

空っぽの自分の部屋

壊れたベッドの上に横たわる

ひとりぼっちだ

ほら俺ってもう完全にイカれちまったんだよ(※2)

 

[Verse 2]

俺はイケてなんかなかった

学校では変わり者で浮いてて

勉強もまるでダメだった(※3)

誰かいっそ俺が死ぬまで監禁してくれって気分だ

俺の心を滅茶苦茶にしたあの子に乾杯だ

病んじまった俺を元に戻そうとよりを戻したけど

結局は更に滅茶苦茶にしていった、あの女の子に

[Chorus]

周りはみんな変わっていって

それぞれ成功して人生の花を開かせて

次へと向かっていく

季節の終わりはすでに弱まり、

すっかり枯れきってしまった

俺の魂は幸せに飢えてる

空っぽの自分の部屋

壊れたベッドの上に横たわる

ひとりぼっちだ

笑えるよな、俺って完全にイカれちまったんだよ(※2)

 

[Bridge]
心の奥底で、俺は現実と向き合うことを知ってる(※4)

でも、自分がこんな風に感じてしまうのを
俺はどうしても止められないんだ

[Chorus]

周りはみんな変わっていって

それぞれ成功して  人生の花を開かせて

そして次へと向かっていく

季節の終わりはすでに弱まり、

すっかり枯れきってしまった

俺の魂は幸せに飢えてる

空っぽの自分の部屋

壊れたベッドの上に横たわる

ひとりぼっちだ

ほんと笑えるよな

俺って完全にイカれちまったんだよ(※2)

 

 

 

ポイントの英語表現

 

・The camel's back is so close to broke

Straw that broke the camel's backが元になっていると考えられます。

あと藁一本でも乗せたら壊れてしまうほどモノを限界まで積んだラクダの背中、

ということかな。

そこから転じて、もう我慢の爆発寸前の状態を表現になっているようです。

 

・Held together by a thread

この文章でGoogleで画像検索したら、

たった一本の糸でかろうじて繋がってる、ちぎれかかった綱の画像が出てきました。

なのでこれもひとつめの我慢の限界という状態を表す表現だと思われます。

 

・Finale of a season

これはFrom earlier this seasonだと記載している歌詞サイトもあったのですが、

音的にも意味的にもFinale of a seasonのが正しいのかなと思いそっちで解釈しました。

どちらにせよ一番訳が難しかった部分で、

正直weakenedとoverrunをどう訳せばいいのかいまいち分かりません。

ハリーの心情を想像するに、

恋人と楽しく過ごしてた時期の幸福な気持ちは

すっかり弱まって終わってしまったという感情を表してるのかもしれません。

 

---------以下2018.09.04追記---------

 

※1…face the music

この表現、実はこれで「現実と向き合う」という1つのフレーズだほうです。

ただ、ハリーの場合は自分がミュージシャンなので、

そのままの意味の音楽とかけてるようです。

 

※2…big fucking mental head

意味としてはそのままなんですが、

イギリス人にこの歌詞を見て貰ったところ、

「歌詞全体はシリアスでナイーブな詩的な表現なのに、

ここだけ言葉がすごくラフ(big fucking)だから、

急に投げやりになった感じがネイティブからすると笑ってしまう」

とのこと。

これはつまり、

ハリーはすごく病んでて落ち込んでるけど、

病んでる自分のことを「分かってるよ、俺ってバカらしいよな」って

自分で皮肉って笑うような気持ちを表してるのだと。

だからわざとbig fuckingという雑な言葉を使ってるのですね。

 

※3…couldn't read a papers to learn 

字が読めないくらいバカで勉強できなかったという意味、

勉強する気持ちになれないくらい学校が嫌だったという意味、

貧しくて勉強用の新聞や本を買うことすらできなかったという意味、

この3つが考えられる。

 

※4 …in mw bones i know there's something real

骨の中(自分の心のどこか奥底)では無意識に、

生きてたらきっと良いことがあるし、

自分がこんなに落ち込む必要なんてないんだ、

という希望があるのを感じてるんだけど、

でも今の自分にはなかなか病んでる気持ちから抜け出すことができない。

 このブリッジの歌詞のみが、

希望というか光について少し触れているところで、

それ以外のネガティブな歌詞とコントラストになって際立っている。

 

---------追記終わり---------

 

対訳後の感想

 

いやーーー、、

訳する前からハリー相当病んでたんだろうなとは察してたものの、

正直こんな重い事情があったとは知らず。。

曲自体も歌詞もすごくシンプルな分、ストレートにキますね。

bridgeの歌詞の感覚とかすごい分かる。

病んでるときって、自分で分かっててもそこから抜け出せない。

冷静に考えられるいつもの自分に戻れない。

光が見えかけてるのに上を向けない苦しさ、

見えてるのにそこまで歩けないもどかしさ。

ああーーーーまじ泣ける。。

 

それにしても、

ハリーも苦しかっただろうけど、彼女は本当に辛かっただろうな。

治療のために薬をいっぱい摂取したり注射を何回もしたり、

モルヒネで意識が朦朧としたまま眠れず朝を迎えたりしていたそうです。

子宮外妊娠(子宮内以外に受精卵が着床すること)についても軽く調べたのですが、

起こる確率は全体の1%とかなり珍しく、

妊娠6週目くらいまでは通常の妊娠と区別が着かないそう。

さらに、一度なるとその後も繰り返す可能性があるようです。

彼女もいまは元気でやってるみたい?なので、

二人にはこのまま無事にゴールインしてほしいなと勝手ながら思います。

それにしても、ハリーは前の彼女とも婚約までしてたのに結局ダメになったりと、

なかなか苦労が多いですね。

(個人的には前の彼女のが可愛くて好きでした)

 

 

 

と、いうわけで!

第一弾はかなり重い内容になってしまいましたが...(汗)

シンプルな英詞ながらも新しい表現を学べて勉強になりました。

これからもっと色々な英詞に触れて英語を学びつつ、

その曲やアーティストのことも掘り下げていければと思います。

この記事を読んでくれた方が少しでもPeaceというバンドに興味を持ったり、

すでに知ってた方も新曲ってこんな曲だったんだと参考にして貰えれば嬉しいです。

 

それでは、

2018年も沢山の音楽と出会えますように!

Mimuでした:)